木漏れ陽の中に
のんびり木陰で読書ができればそれだけで幸せです
ちぃちゃん遊ぼう(36)
和之はやっとのおもいで、千鶴の足元までたどり着いた。
しかし、千鶴は片膝を立てながら、後ずさりをする。
和之が四つんばいでにじり寄り、
「ちづ・・・」
と言いかけたとき、千鶴は、
「きゃー」
と叫び声を上た。
そして、千鶴の右足の踵が和之の顔面へもろに入って、すでに止まっていた鼻血が、またたらりと垂れた。
それから千鶴は、すかさず猪木のアリキックか、はたまたステップキックを連続して繰り出す、やがて和之の顔はみるみる膨れ上がり、15ラウンドをフルに戦った後のボクサーの顔のようになった。
和之は両腕で上半身を支えきれなくなり、顔から床に崩れ落ちた。
そして、膨れ上がった瞼の間から、千鶴を見て、
「あっ、白いパンティーだ」
と言ったとたん、後頭部に踵落しが炸裂した。
和之は意識が朦朧としながら、
「並木さん、僕、もう駄目、死んじゃう」
と呟いた。
すると、和之の頭の中に直接、並木の声が入ってきた。
「岩下さん、幽霊は死にません」
「それでも、もう、僕、意識がなくなってきました」
「岩下さん、それは気のせいです、それよりも、今はどんな状況ですか」
「千鶴が若くなっていて、たぶん、高校1年生くらいのときのようです、だって、胸が殆ど無い、それとすごく凶暴です」
「そうですか・・・、もしかすると・・・、岩下さん、千鶴さんは、現在のあなたの姿を知らないときの夢を、見ているのかもしれません、私があなたを若返らせますので、それで再度チャレンジして下さい」
すると、和之のスーツがスカイブルーのジャージへと変わり、あれだけ膨れ上がっていた顔も、みるみる若返っていき、19歳の和之の顔となった。

続く・・・

テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

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