木漏れ陽の中に
のんびり木陰で読書ができればそれだけで幸せです
ちぃちゃん遊ぼう(37)
和之は体がとても軽くなり、そして勢いよく立ち上がった。
それから、柔軟体操をかるくやり、ボクサーのように軽いフットワークから左ジョブを繰り出し、シャドーボクシングを始めた。
「さあ、こい」
和之は千鶴に向かって、そう叫んだ。
「あっ、岩下先輩」
千鶴は和之を見つめながら、立ち上がり、すぐさま和之の背中へ隠れるように回り込んだ。
そして、可愛い声で、
「岩下先輩、ここに、いやらしい人がいて、私、襲われそうになったの」
と言った。
和之はあたりをきょろきょろと見わたし、誰か他の奴が居たのかという顔をしながら、その場で体をくるりと360度のターンをした。
しかし、誰も見つからない。
「千鶴、誰も居ないよ」
「岩下先輩が追い払ってくれたんだ、嬉しい、それと、千鶴って・・・」
千鶴ははにかみながら、名前で呼ばれた事をとても嬉しそうにしている。
「千鶴は千鶴だろ?、あっそうか、ちぃちゃんだった」
和之はその頃、千鶴を「ちぃちゃん」と皆と同じように愛称で呼んでいた事を思い出した。
千鶴は顔を真っ赤にし、うつむきながら、
「千鶴でいい・・・」
と言った。

テーマ:自作小説 - ジャンル:小説・文学

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